人生が前向きになる朝の10分間。J-WAVE 81.3FM MAKE MY DAYNOMON YOUR WELLNESS」。

 

今月は、近年注目を集めているメンタルヘルスについて特集します。数々の一流アスリートのメンタルをトレーニングしてきた、メンタルトレーナーの久瑠あさ美さんにお話を伺っていきます。

 

今回は「ここぞ!」というときのマインドのあり方、そしてコロナ渦でのマインドのあり方を教えていただきます。

久瑠さんよろしくお願いいたします。

 

まず、「ここぞ!」という大切な時のマインドのあり方を教えます。

たとえばですが、大切な試験とか、就職の面接って、みなさん緊張しますよね?

この緊張って、普段より上手に見せようと無理しているからなんですよ。

 

人間って、上手くいかない時とか自信がない時ってよく見せようとしてしまう。

そんな時は、力を抜いて、自然体でやってみることがとっても大事。

 

言葉を変えると、練習中も本番と同じ気持ちでやってるような感覚を研ぎ澄まして、今以上の無理とか嘘をつかずに、ありのままの自分で挑むことなんですよ。

 

もちろん、事前の努力が必要ですが、考え方的に、本番前日までベストでやっているなら、無理にそこでやろうとすることではなく、ベストを尽くしてきたんだから、あとはワクワクして挑んで欲しいんですよね。

 

「やっと受験が終わる!」「やっと試せる!」とか。そして「もう明日からは合格に向かっていく」みたいな考え方を持つことで、とっても自然に自分のマインドを高められると思うんですよ。

 

「ここぞ!」という時、ある程度の緊張は必要なものの、それ以上は必要ないという考え方。ベストを尽くしてきたんだから「やっと見せ場がきた」と楽しむことが大切ですね。

 

では、皆さんも非常に気になっている、このコロナ渦におけるマインドの持っていき方について、アドバイスお願いいたします。

 

皆さんもこのコロナ渦で、楽しみにしていたことが、延期や中止になってしまったこと、たくさんありますよね。

 

楽しみにしていたのに、できないことに意識が向かってしまうとつまらないって気持ちが大きくなり、誰でもネガティブになっていくんですよね。

でも、このコロナ渦によって、新しい発見ができた人ってたくさんいると思うんです。

 

たとえば、会社に行けなくても自宅で仕事ができるとか、家で過ごす時間をもっと大切に考えるようになったとかあるじゃないですか。それは新しい環境で生まれた価値観なんですよ。

 

でも、それを言葉にできなかったり、そこに意識を向けられなかったり、新しい価値観を見いだすことができなかった人も多かったと思うんですね。

 

その中でメンタルトレーニングの意味とは何かを考えると、私は、自分自身の潜在的な力や潜在的な価値を見いだすことで、少し上の次元で、いま置かれている自分の環境を俯瞰で見ること、感じることができます。

 

そうすることで、人と会うこと、ふれあうことができなくても別の次元で感じ合うことができると思います。

 

それを感じられれば、今できないけど、次に何ができるかってことがイメージできて、この状況下の中でも自分にとってプラスに捉えることができます。

 

こういった状況だからこそ、普段感じなることはなかった、ありがたさがわかったり、逆に必要ではないものが見えてきたり。

今できないではなく、この時期を経ての新しい気づきが生まれたり、私たちは進化している過程にいるということですね。

 

では、より良い未来に向けた日々のマインドのあり方についても教えてください。

 

これはコロナ渦以前より、ずっと伝えてきたことなんですが、今日やることを今日考えていませんか?

 

でも、それだと今日やることを考えるだけで1日が終わってしまいます。つまり、今日やることすらできないで終わってしまうこと。

そうすると、明日という1日がやってきたときに、まだ昨日の自分、昨日の意識が、自分自身の脳内で止まってしまい、昨日のままの自分で、明日という日を迎えることになるんですね。

 

だから、時間を順流させることが大切なんですよね。自分の時間を流すことで明日の自分、1ヶ月先の自分、1年先の自分をイメージすることができます。

つまり、未来から時間が自分に流れてきているという意識を向けることなんです。

 

そうすると、常に未来から今に向かって時間が流れて来るような感覚、体感が生まれ、その先、未来にしたいことを常に思い描くことができるようになります。

未来をイメージしながら、今日という日を迎えることができるので、今日やることはもうすでにできていることなんですよ。

 

では最後に、プロダクティブ・エイジングについてのマインドを教えてください。

 

エイジングっていう言葉は現在進行形の言葉で、老化に向かっているのではなく、今自分がどこに向かっているのかって考えることがとっても大切だと思います。

 

自分が美しく年齢を重ねていくことに、喜びを見出すことってとってもステキじゃないですか。そう考えられない人って、自分は前の方が若くてキレイだったとか、ネガティブな部分に執着していると思うんですよ。

 

変に若さに執着すると自分の未来に歯向かって生きることに成りかねない。でも加齢に対する喜びを自然に見いだせれば、あるがままというか、ありのままに生きているってことになりますよね。

 

マインドの中に年齢に対する自然な流れができると、10年先の自分がどうなっているのか、どう生きているのか、どう生かされているのかっていうところが見えてきます。

 

この視点がある人とない人では、やっぱり未来の自分の存在自体が変わってくるじゃないですか。

だから私は、年齢を重ねていく上で、常に新しい自分が発見できるって考えるんです。だって、楽しみながら歳を取って行きたいじゃないですか。

 

だから、まず一番大事なのは自分の未来と向かい合っていける喜びを見出すこと。それが生きている自分の価値にもつながっていくと思うんですよね。

 

久瑠さん、様々なメンタルトレーニング方法、そして考え方、学びをありがとうございました!

みなさん、コロナ渦での切り抜け方、プロダクティブ・エイジングについてもたくさんヒントをいただきましたね。是非実践して、ポジティブにこれからの毎日を楽しく過ごしてください。

 

来週からは新しいゲストをお招きしてお届けします。是非、楽しみにお待ちください。

 

7月テーマ「メンタルヘルス」アーカイブス

vol.1「メンタルトレーニング」はこちら

vol.2「メンタルトレーニング」はこちら

vol.3「メンタルトレーニング」はこちら

 

久瑠 あさ美
メンタルトレーナー/作家
ff Mental Room」(フォルテッシモメンタルルーム)代表。
心療内科の心理カウンセラーとして勤務後、トップアスリートのメンタルトレーニングに積極的に取り組み、注目を集める。企業経営者、各界アーティスト、ビジネスパーソンなど個人向けのメンタルトレーニングを行い、延べ10万人を超えるクライアント実績。企業や自治体への講演活動や人材教育、「潜在能力を引き出す突破力研修」など潜在的な力を引き出す人材育成プログラムを開発。医療、介護に特化したマインドプログラムにおいては、空間創りから参加するなど活動は多岐に渡る。毎月開催される本格的な体感トレーニングを行う<心を創るマインド塾>や<メンタルトレーナー養成塾>や年2回の〈春期・秋期「マインドの法則」~3日間心の実学集中セミナー〉を主宰している。『鏡面感覚トレーニング』、『コラージュトレーニング』など感性を高める実践的な単発レッスンも行っている。雑誌・テレビ・ラジオなどメディア出演も多数。著書に『人生が劇的に変わるマインドの法則〜実践ワーク』『このまま何もしないでいればあなたは1年後も同じだが潜在能力を武器にできれば人生はとんでもなく凄いことになる』『久瑠あさ美のイキザマ革命』など累計100万部を超える。

 

J-WAVE 81.3FM MAKE MY DAYNOMON YOUR WELLNESS

「ココロとカラダが喜ぶ日曜日。」がテーマのJ-WAVEMAKE MY DAY』にて毎週日曜日AM7:05-7:15にお届けしているヘルスケアプログラム。毎月ひとつのテーマに沿ったヘルスケア情報を、専門家のコメントでご紹介。WEBメディア「onyourmark」と連動して、番組で紹介しきれなかったエピソードなどを掘り下げて紹介。「LIFE IS LONG JOURNAL」にて公開中。

20207月は、メンタルトレーナー久瑠あさ美さんを迎えてお届けしています。

 

 

NOMON YOUR WELLNESS × onyourmark vol.3

想像力が先行き不透明な時代のカギメンタルトレーナー 久瑠あさ美

 

onyourmark

WEBメディア「onyourmark」と、講談社より発売されるその雑誌版『mark』とは、スポーツやワークアウトを始めたい、続けたい⼈の“やる気を刺激するスポーツライフスタイルマガジンです。

onyourmark.jp

 

執筆

LIFE IS LONG JOURNAL編集部

 

LIFE IS LONG JOURNAL編集部。 ”LIFE IS LONG JOURNAL”は「人生100年時代」を迎え、すべての人が自分らしく充実した人生を歩んでいくための「健康寿命」を伸ばすために役立つ情報を発信するメディアです。

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