あなたの人生が前向きに動き出す朝の10分間。J-WAVE 81.3FM MAKE MY DAY「NOMON YOUR WELLNESS」。
「人生100年時代」を迎え、健康寿命を伸ばしていくことが社会課題となっている中、歳を取ることに前向きで、自分らしい人生を全うできるプロダクティブ・エイジングの実現を目指し、「LIFE IS LONG.」というメッセージの元、最先端科学を食卓へ提供していくNOMONが送るラジオコーナー。
このコーナーでは、ステキに自分らしく人生を生きる「プロダクティブ・ライフ」をテーマに、毎月、素敵なゲストをひとりお迎えして、豊かなライフスタイルのヒントとなる体づくりやスポーツ、食などの話をお届けします。
今月は、クリードパフォーマンスのパフォーマンスコーチでディレクターを務める友岡和彦さんにお話を伺います。米国メジャーリーグでヘッドストレングスとコンディショニングを務めていた他、2018年の平昌オリンピックでは、日本代表のアルペンスノーボードチームにコーチとして帯同。これまで様々な種目で活躍するアスリートのパフォーマンスの向上に貢献してきました。友岡さんのスポーツに対する想いを紐解きながら、お家でもできるエクササイズを動画と一緒にお届けします。
スポーツに関わりたいという夢からアメリカの大学へと留学した友岡さん。卒業後にメジャーリーグ30球団に手紙を送り、マイアミ・マリーンズでインターンとして採用された後、正式にコーチに就任し球団を影から支えた経験を持つ。まずはパフォーマンスコーチという仕事、そしてコーチに必要な資質について訊いてみた。
包括的なアプローチがパフォーマンス向上に繋がる。
「アスリートのパフォーマンスって、ただ筋力が強ければ発揮できるということではないんですね。パフォーマンスを上げるためには柔軟性やパワー、メンタル、そして食事を含めて包括的にアプローチしていかなくてはいけないんです。だから、ボクは単なるストレングスコーチとしてだけではなく、パフォーマンスを上げるためのコーチ『パフォーマンスコーチ』として活動しています。ボクのトレーニングでは全部をきめ細かくとはいきませんが、大体すべての分野を網羅します。基本的な心理学やリカバリー、睡眠だったり、もちろんトレーニングもそうですが、あらゆる分野を網羅しながら多角的にアプローチしています。これがパフォーマンスを向上させるのに重要なんですね。若い時は自分もそうだったんですが、トレーニングって最初はメソッドや一方的な知識だったり、人を見ずにただ方法論に当てはめてしまいがちです。自分の方法はこうだから、こうやって行こうとか自分だけを見る、そんな考え方や流れが多いんですよね。でもトレーニングで一番重要なのは、人を見ること、そして人に見てもらうことなんですね」。
見様見真似や独自のトレーニング方法ではなく、しっかりと人を見ながら、人に見てもらうことが大事。そこで教えてもらう多角的なアプローチで、筋力アップと共にメンタルや柔軟性を伸ばし、パフォーマンス向上へと導く。以前のメジャーリーグでは、メディカルトレーナーとフィジカルコーチの2人体制だったのが、最近では睡眠を向上させるリカバリースペシャリストや時差を改善するスペシャリストなど、様々な分野のトレーナーがチームとして連携し、勝つための戦略のひとつになっている。友岡さんはそれらをひとりで実践するパフォーマンストレーナーなのだ。そして近年はトレーニング自体もかなり変化しているそう。
とにかく一軒一軒まわって。
「近年トレーニングの方法はかなり変わってきています。80年代から90年代は筋肉を大きく、強くするの力一辺倒でした。筋力だけを強くするから、怪我や障害が減るとか、選手のパフォーマンス自体が上がるとかと言うとそうでもありません。パフォーマンスの向上に何が必要なのかって言うと、筋力はもちろんですが、柔軟性や動体視力、そして疲労が蓄積した時にどうリカバリーしていくかなど、最近は流れが大きく変わってきています。ただ、筋肉一辺倒ではなく、多角的に色々なアプローチを取り入れながら進化していますね。インターネットが普及する前は、アメリカやヨーロッパがトレーニングの分野、そしてスポーツの世界で本当に強かったんですね。スポーツに対する研究もそうですが、トレーナーの感覚だったり、様々な部分で長けていました。でも今は情報が世界中のどこにいても得られるので、量的には変わらないと思います。でも、質という部分で強いのが日本人なんですね。あらゆるものをさらに良くして行こうと考える志とか、きめ細かなサービス。そして日本人は感覚が非常に鋭いと思います。感じる力を上手く活かしながら、アメリカやヨーロッパの理論をさらに精度を上げてきたという印象がありますね」。
メソッドや理論は今や世界中のどこにいても学べたり、知ることができる。しかし、気遣いや繊細さ、きめ細かな配慮など職人気質なマインドは日本人ならではのクオリティーで、世界のスポーツ業界でも高い評価を得ている。さて、友岡さんにパフォーマンスを向上させるエクササイズを教えていただこう。
胸椎の周りの柔軟性を引き出すエクササイズ「コブラ」。
「パフォーマンス向上って言葉を聞くと、イメージ的に筋トレや筋力を上げるって感じるかと思いますが、体幹を安定させることが大事なんですね。胸を動かして、股関節がしっかりと動けるように統合していくトレーニングがあります。今回はこれに特化したものをご紹介します。まず、最初はコブラという動きを教えます。
- うつ伏せになった状態で、手をTの字に広げます。
- そこから両手を上げていきます。
- 両手を上げたら、お尻の方に下げていき、今度は親指を上に上げて胸を開いていきます。
前を向いていると蛇のコブラみたいな感じです。これによって肩甲骨がしっかりと収縮し、絞られるようなイメージです。あとは胸が開くような感じがします。これは胸椎の周りの柔軟性を出す動きなんですね。是非みなさんもやってみてください」。
気をつけみたいな形で、手のひらを外に向け、反り返る状態がコブラというトレーニング方法。胸を開き、胸椎の周りの柔軟性を高めるエクササイズだ。是非、友岡さんが実演している動画を見ながら、みなさんにも試して欲しい。
【プロフィール】
友岡和彦
1971年生まれ。95年に立教大学を卒業後渡米し、98年にフロリダ大学Exercise & Sports Science学科を卒業。99年から10シーズンに渡りメジャーリーグ3球団にて、ストレングス&コンディショニングコーチを務める。2002年には日本人初となる魔ジャーリーグ球団にて7シーズンに渡りヘッドストレングス&コンディショニングコーチを歴任。09年より20年までドームアスリートハウスでパフォーマンスディレクター兼ゼネラルマネージャーに就任し、プロアスリート、オリンピックアスリートなど数多くのアスリートをサポートしている。2018年平昌冬季オリンピックでは日本代表アルペンスノーボードチームに帯同。現在では、「自分に良いこと、他人に良いこと、そして地球に良いことをする」というミッションを掲げ、CREED PERFRORMANCE株式会社を設立。アスリートのサポートに限らず、その経験を生かし子供からお年寄りまで一般の方たちの機能改善・向上を目的した活動の行なっている。「日常生活に当たり前のように運動習慣を」をテーマに様々な現場でトレーニングサポート活動を行っている。
現在
全日本スキー連盟情報医・科学委員
ISL(International Swimming League) Tokyo Frog Kings パフォーマンスコーチ
日本陸上競技連盟マイルリレーチーム パフォーマンスコーチ
D N S認定アドバイザー共同設立者
一般財団法人日本スポーツ推進機構顧問
CREED PERFORMANCE株式会社 取締役
リンク先:友岡和彦 公式インスタグラム
https://www.instagram.com/kazutomooka/?hl=ja
【番組インフォメーション】
J-WAVE 81.3FM MAKE MY DAY「NOMON YOUR WELLNESS」
「ココロとカラダが喜ぶ日曜日。」がテーマのJ-WAVE『MAKE MY DAY』内にて、毎週日曜日AM7:05-7:15にお届けしているNOMON YOUR WELLNESS。「人生100年時代」を迎え、健康寿命を伸ばしていくことが社会課題となっている中、歳を取ることに前向きで、自分らしい人生を全うできるプロダクティブ・エイジングの実現を目指し、「LIFE IS LONG.」というメッセージの元、最先端化学を食卓へ提供していくNOMONが送るラジオコーナー。
毎週日曜日 7:05am – 7:15am(10分コーナー)
ナビゲーター:前田智子
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