人生が前向きになる朝の10分間。J-WAVE 81.3FM MAKE MY DAYNOMON YOUR WELLNESS」。

 

今月は、近年注目を集めているメンタルヘルスについて特集します。数々の一流アスリートのメンタルをトレーニングしてきた、メンタルトレーナーの久瑠あさ美さんにお話を伺っていきます。

 

今回はみなさんが手軽にできる「メンタルトレーニング」方法を教えていただきます。

 

久瑠さん、よろしくお願いいたします。

 

今回は、手軽にできるメンタルトレーニング「実況中継ワーク」をご紹介したいと思います。

 

これは『情熱大陸』とか『プロフェッショナル』など有名なドキュメンタリー番組に自分が特集されている、取材されているみたいなイメージを持って実践するトレーニング方法です。

 

まず、自分が取材されているシーンをイメージしたら、頭の中で、スガシカオさんとか葉加瀬太郎さんの番組テーマ曲を流します。テーマが流れたら、カメラが回り、ナレーションがはじまる、そんなイメージを持ちます。

 

頭の中で「いま、〇〇は何々で悩んでいる。さあどうする?」みたいなナレーションがはじまり、自分自身にフォーカスを向けます。

そこに映っている自分のイメージって、大体が逆境のときの自分なんですよね。だから頭の中で、その問いかけに一番「すごい!」って言ってもらえるような選択を自分でイメージしていく、つまりは自分自身を勝手にヒーロー化していくんですね。

 

ヒーローになった瞬間、この人は、こいつは、絶対にやってくれるぞ!と視聴者に応えるような自分が作り出されます。自分自身の中で「あ、かっこいいな」と思ってもらえるような、誰かの勇気になれるみたいなイメージをさらに自分の中につくっていく。

 

今回は手軽にできるメンタルトレーニングの方法を教えていただいていますが、『情熱大陸』や『プロフェッショナル』の主人公になった気分で自分を実況中継してみる。

 

これをイメージできたら、ちょっと楽しそうですよね。第3者が自分をナレーションしてくれていると思うと、なんかいつもより頑張れるような気がします。

 

このトレーニングは、潜在能力を引き出すために有効なアプローチでもあるそうですが、具体的なやり方を教えてください。

 

自分が実況中継されているイメージを持つ時は、ピンチの時で、この人ならチャンスに変えられるって自分自身で思える時なんですよ。

 

まずは自分の人生を肯定してくれるナレーターとか、喝を入れてくれるナレーターとか、実況してくれる人物像を何人か頭の中でイメージすること。

そうすることで自分の状況によって、厳しいコメントをする人、やさしいコメントをする人、なんでも受け止めて、励ましてくれる人とかキャラクターがつくり出されます。

 

いいこと言う、悪いこという、怒ってくれる、甘えさせてくれる、それぞれのナレーターって自分自身で、自分のいいところとか悪いところなんですよね。

 

そう考えながらトレーニングを重ねていくと、常に人に見られていたり、常に応援されていたり、頑張れる自分をイメージすることができるようになっていきます。

 

このトレーニングはおもしろいですね。皆さんだったら、どんな人に実況中継されたいですか?厳しいコメント、やさしいコメント、これって本当の自分の気持ちってことなんですもんね。

 

嫌な自分のことを思わないように蓋をするのではなく、第三者をつくって自分自身の本当の気持ちを引き出すことが大切。これができれば、色々な局面でクリアしていくことができそうな気がしますね。

 

このアプローチが優れているポイントも教えてください。

 

潜在能力を発揮するには、あんまり頭で考え過ぎない方がいいのですよ。私のワークショップでは「考え過ぎずに感じることが大事」だと教えています。

潜在能力には3つの視点があるのですが、1つ目はウォント、2つ目はイマジネーション、3つ目は、心の視点を引き上げるマインドビューポイントなんです。

 

実況中継トレーニングでは、なりたい自分像をつくりますよね。これがウォントで、さらに成り切るためにイマジネーションを使いますよね。

 

そこから自分がどうしたいのか、自分を観てる視聴者にどう伝えたいのか、そんな感覚が生まれます。これをもう一段引き上げて、観てる相手にとって自分はどうなのかという感覚が芽生えます。これが3つ目の視点となります。

この時点で心の視点と視座が3つ生まれているんですよ。自分という視点と、他人からみた視点、演出家のような視点が頭の中で3つできているんですね。

 

その視点を持つと自分がヒーローではなくても、ヒーローのマインドの状態をつくることができます。

 

つまり、自分自身で辛い状況を感覚で切り抜けることができるんです。すごく体感も変わるんですよ。

 

「こんなバカみたいなことやってどうなるんだ?」って思っている時こそ、やってみて「なんか気持ちが吹っ切れたかもしれない」とか「なんか面白くなってきた」とか思えたら、このトレーニングは習慣化していくので、ぜひ実践してみてください。

 

ちょっと時間が空いた時に、通勤とかの移動中でも、このトレーニングは簡単にできそうですね。

心の中で自分を実況中継することで、自然と普段考えないようなことが思いついたり、行動に変化が生まれる気がします。是非チャレンジしてください。

 

来週も久瑠あさ美さんからメンタルトレーニングのヒントを教えていただきます。ラジオと合わせてお楽しみください。

 

7月テーマ「メンタルヘルス」アーカイブス

vol.1「メンタルトレーニング」はこちら

vol.2「メンタルトレーニング」はこちら

 

久瑠 あさ美
メンタルトレーナー/作家
「ff Mental Room」(フォルテッシモメンタルルーム)代表。
心療内科の心理カウンセラーとして勤務後、トップアスリートのメンタルトレーニングに積極的に取り組み、注目を集める。企業経営者、各界アーティスト、ビジネスパーソンなど個人向けのメンタルトレーニングを行い、延べ10万人を超えるクライアント実績。企業や自治体への講演活動や人材教育、「潜在能力を引き出す突破力研修」など潜在的な力を引き出す人材育成プログラムを開発。医療、介護に特化したマインドプログラムにおいては、空間創りから参加するなど活動は多岐に渡る。毎月開催される本格的な体感トレーニングを行う<心を創るマインド塾>や<メンタルトレーナー養成塾>や年2回の〈春期・秋期「マインドの法則」~3日間“心の実学”集中セミナー〉を主宰している。『鏡面感覚トレーニング』、『コラージュトレーニング』など感性を高める実践的な単発レッスンも行っている。雑誌・テレビ・ラジオなどメディア出演も多数。著書に『人生が劇的に変わるマインドの法則〜実践ワーク』『このまま何もしないでいればあなたは1年後も同じだが潜在能力を武器にできれば人生はとんでもなく凄いことになる』『久瑠あさ美のイキザマ革命』など累計100万部を超える。

 

J-WAVE 81.3FM MAKE MY DAYNOMON YOUR WELLNESS

「ココロとカラダが喜ぶ日曜日。」がテーマのJ-WAVE『MAKE MY DAY』にて毎週日曜日AM7:05-7:15にお届けしているヘルスケアプログラム。毎月ひとつのテーマに沿ったヘルスケア情報を、専門家のコメントでご紹介。WEBメディア「onyourmark」と連動して、番組で紹介しきれなかったエピソードなどを掘り下げて紹介。「LIFE IS LONG JOURNAL」にて公開中。

20207月は、メンタルトレーナー久瑠あさ美さんを迎えてお届けしています。

 

NOMON YOUR WELLNESS × onyourmark vol.3

想像力が先行き不透明な時代のカギメンタルトレーナー 久瑠あさ美

onyourmark

WEBメディア「onyourmark」と、講談社より発売されるその雑誌版『mark』とは、スポーツやワークアウトを始めたい、続けたい⼈の“やる気を刺激するスポーツライフスタイルマガジンです。

onyourmark.jp

 

執筆

LIFE IS LONG JOURNAL編集部

 

LIFE IS LONG JOURNAL編集部。 ”LIFE IS LONG JOURNAL”は「人生100年時代」を迎え、すべての人が自分らしく充実した人生を歩んでいくための「健康寿命」を伸ばすために役立つ情報を発信するメディアです。

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