人生が前向きになる朝の10分間。J-WAVE 81.3FM MAKE MY DAYNOMON YOUR WELLNESS」。

今月は、日本コンディショニング協会会長でコンディショニングトレーナーの有吉与志恵さんをお招きして「筋肉」を特集していきます。

今回は有吉さんが提唱するコンディショニングについて教えていただきます。

 

体を整える運動方法であるコンディショニングですが、その方法には「リセットコンディショニング」と「アクティブコンディショニング」の2つのメソッドがあるそうなのですが、まずはリセットコンディショニングについて教えてください。

 

リセットコンディショニングというのは、筋肉をちゃんと動く状態にリセットしましょうという思いで作ったメソッドです。

関節は2つの筋肉がワンペアで支えているのですが、筋肉は伸び縮みすることによって筋力を発揮します。

 

片側の筋肉ばかり使ってしまうと、もう片方のペアの筋肉が使われない状態になり片寄ってしまいます。この状態が続くと結果的に両方の筋肉が硬くなってしまいます。

 

つまり、リセットコンディショニングは筋肉が一番大切にしている、伸び縮みする働きが上手くできなくなっていたり、バランスが取れていない状態の時にリセットしてあげる方法になります。

 

人間の体は、睡眠によって疲労回復できるのですが、実は睡眠中の寝返りが筋肉を回復させている動作なんです。体を回復させようとする反射機能が働き、脳が命令しなくてもゴロンゴロンと寝返りをさせるんですね。

 

つまり、脳からの命令で普段は動く筋肉が、脳が命令しないのに動くということで寝返りは行われているんですね。その疑似体験をいくつかの方法で、リセットコンディショニングでは取り入れています。

 

リセットコンディショニングとは、コンディショニングのウォームアップのようなもので、硬く歪んだ筋肉を柔らかくして、バランスのとれた筋肉に戻してあげる方法。リセットすることによって歪みが取れるということなのですね。

 

筋肉の使い方が片寄ると関節を支えている、ワンペアの筋肉に左右差ができてしまい、筋肉が歪んでしまいます。その歪みが出ている筋肉を使って、関節を元の位置に戻そうとしても、どんどん歪んでしまいますよね。

 

つまり、リセットコンディショニングは筋肉を元の状態に戻して、トレーニングに入っていくための準備段階ということなんですね。

 

では、もう1つのコンディショニング、アクティブコンディショニングとはどういうものなんでしょうか?

 

アクティブコンディショニングというのは、超低強度の筋トレと私は呼んでいますが、人間の体には、使えていない筋肉がたくさん存在していて、その使えていない筋肉を11つトレーニングしていくのが、アクティブコンディショニングなんです。

 

例えば、いつも私たちは肘を曲げて物を書いたり、パソコンを使ったりしていますよね。肘を曲げる筋肉は、腕の前側の筋肉ですよね。

 

この筋肉はいつも酷使されているのですが、反対側の腕の後ろ側の筋肉は使われていない状態になっているので、この裏側の筋肉をトレーニングすることがアクティブコンディショニングなのです。

 

リセットコンディショニングとアクティブコンディショニングは1セットで行うそうなのですが、今回はリセットコンディショニングの基本的なトレーニングをご紹介いただきます。

 

それでは基本的な「肘と肩」のリセットコンディショニングをご紹介させていただきます。

 

まず、腕をぶらんとぶら下げてください。そして、右肩の上の端っこに左の手のひらをちょっとかぶせるようにしておきます。そうしたら自分の体にスリスリするように前後に腕を振ってください。

 

振っている手の方にちょっと体を傾けるようにして、手をぶらんぶらんと振ってください。振っている手の指先が自分の太もものところでスリスリしている状態です。

 

呼吸は自然に息を吸いながら、腕を出来るだけ小さく振って動かします。次に、腕は体にくっ付けながら肘をくるくると回します。手のひらを回転させるような感じで回します。

 

腕を体にくっ付けながら回したら、また腕を前後にぶらぶらぶらぶらと動かしてください。

 

これでリセット完了です!どんな感じですかね?腕や肩の位置が少し変わった方がいらっしゃるかと思うんですが、ちょっと動かしてみましょう。

 

両腕を上げて万歳してみましょう。今やった右の腕がすごく動かしやすくなっていると、リセットは成功です。いかがでしょうかね。

 

「肘と肩」のリセットコンディショニングを動画で見る

 

肩のリセットコンディショニングのポイントは、なるべく力を抜いて、だらーんと脱力するのが大事なんだそうです。そして小さく、なるべく力を使わずに動かすことが成功の秘訣。

 

筋肉を意識しないようにすることも大事なんだとか。あと、肘を回すときは手の平を回転させる感じで、くるくるしていく。これもなるべく小さな動きで揺らぎを意識しながら回すと効果があがります。

 

目が覚めた時にベッドの上でもすぐに出来るので、活動する前にリセットして1日をスタートできますね。このトレーニングをやると体がポカポカするので、是非、皆さんもやってみてください!

 

来週も有吉さんから、筋肉についてお話を伺います。是非お楽しみに!

 

▼9月テーマ「筋肉」アーカイブス

vol.1「筋肉の役割と正しい呼吸方法」はこちら

 

ゲストプロフィール:有吉与志恵

福岡県出身。一般社団法人日本コンディショニング協会 会長。中学・高校時代にスプリンターとして活躍、日本体育大学へ。在学中は故障に悩まされ、怪我のない運動を広めるべく指導者の道へ進む。運動指導者として30年以上のキャリアを積み、筋肉を鍛えるよりも整える事で、体調と体形を劇的に改善できる「コンディショニングメソッド」を確立。高齢者から現役アスリートまで、幅広い層へのセルフコンディショニング指導のほか、学校や企業、地方自治体向けの講演・講習会や指導者の育成にも情熱を注いでいる。

https://ariyoshiyoshie.com                      

 

J-WAVE 81.3FM MAKE MY DAY「NOMON YOUR WELLNESS

「ココロとカラダが喜ぶ日曜日。」がテーマのJ-WAVEMAKE MY DAY』にて毎週日曜日AM7:05-7:15にお届けしているヘルスケアプログラム。毎月ひとつのテーマに沿ったヘルスケア情報を、専門家のコメントでご紹介。WEBメディア「onyourmark」と連動して、番組で紹介しきれなかったエピソードなどを掘り下げて紹介。「LIFE IS LONG JOURNAL」にて公開中。

2020年9月は、日本コンディショニング協会会長でコンディショニングトレーナーの有吉与志恵さんを迎えてお届けします。

 

NOMON YOUR WELLNESS × onyourmark vol.5 9/25公開予定

筋肉は人生の履歴書 コンディショニングトレーナー 有吉与志恵

 

onyourmark

WEBメディア「onyourmark」と、講談社より発売されるその雑誌版『mark』とは、スポーツやワークアウトを始めたい、続けたい⼈のやる気を刺激するスポーツライフスタイルマガジンです。

onyourmark.jp

https://mag.onyourmark.jp

執筆

LIFE IS LONG JOURNAL編集部

 

LIFE IS LONG JOURNAL編集部。 ”LIFE IS LONG JOURNAL”は「人生100年時代」を迎え、すべての人が自分らしく充実した人生を歩んでいくための「健康寿命」を伸ばすために役立つ情報を発信するメディアです。

この記事をシェア

編集部おすすめ記事

人気記事ランキング