NOMON YOUR WELLNESS:ON AIR ARCHIVES | 9月テーマ「筋肉」 vol.01

まずは筋肉の役割について教えてください。

筋肉って、大脳からの命令を表現する器官なんですね。つまり、脳が命令をして筋肉を動かしているんです。

例えば、大脳が「やだな」って思った時に、筋肉は「やだな」という反応を起こします。ただ運動する器官だと思われている方がすごく多いんですけど、それは違うんです。

私が講習会で「筋肉は人生の履歴書」ですよってよく話すのですが、その方の姿勢や表情だったり、そういうものは全て脳が感じたことを、筋肉が表現をしています。私たちの体の表現者が筋肉なんですね。

筋肉というと体を動かす人間の器官というイメージですが、有吉さんは「私たちの体の表現者」という言葉で説明してくれました。まさに私たちの日々の生活を物語るという筋肉。

では、そんな筋肉のなかでも一番大切な部分はどこなのでしょうか。

一番大切な筋肉は、私たちの呼吸を司る骨格筋なんです。呼吸は、骨格筋でコントロールされているのですが、肺は内臓の中でもすごく特殊な臓器でして、呼吸は意思によって、深く吸ったり、浅く吸ったり、強く吐いたりというふうに意図して変えられますよね。

呼吸というのは私たちが動く上での一番大切な幹である、体幹を安定させる働きがあるんですね。

ですから、筋肉が変わると、まず呼吸が変わり、そうすると、姿勢が変わってきます。姿勢に関しては、よく骨が歪むという表現をされる方がいらっしゃいますが、骨は歪まないんです。

関節は、必ず筋肉で支えられているので、体の歪みは、筋肉のバランスの崩れで起きてきます。ですから筋肉が変われば、必ず姿勢も変わってきます。

そうすると歩き方が変わって、全身の筋肉がズムーズに使えるようになるので、体力の底上げをしてくれますから、筋肉を整えると毎日が変わってきます。

筋肉を整えると、自分の毎日が変わってくる。自分の体のケア、しっかりしていきたいですね。それでは有吉さん、正しい呼吸法について教えてください。

では、正しい呼吸方法を説明させていただきますね。

皆さん、鼻から息を吸って、口から吐いてください。吐いた時にお腹がへこんでいますか?実は、正しい呼吸というのは、息を吐いた時にお腹がへこむというのが正しい呼吸なんですね。ゆったりした呼吸にしても、速い呼吸にしても、吐いた時にお腹がへこむというところを意識してやってほしいのですが。

まず、ウエストの骨がない部分に手を当てて見てください。そしたら息を吸って、吐いた時にその手でお腹が縮むように押してあげます。息を吸い込んで、吐き出すとお腹が縮んで、筋肉が少し動き出してきたとを感じられると思います。

それでは、コンディショニング・トレーニングで、「アブブレス」という腹式呼吸のトレーニング方法がありますので、是非やってみましょう!

まず、息をちょっと強く吐きます。1回息を吸って、ゆっくりと5回「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハー」と吐きます。

お腹を縮めて、全部吐いて、また息を吸って、ゆっくりと5回「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハー」と吐きます。

これを毎日、5回から10回くらい繰り返して、トレーニングすると、背筋が伸びたような感覚を感じます。この呼吸法を続けて行くと、筋肉が整えられて、姿勢が良くなり、ウエストが縮む効果もあります。

呼吸は、私たちの大切な筋活動であるということを意識しながら、今の呼吸法をやってみてください。お腹をぺったんこにして、強く吐ききるのが大切なポイントですよ。

5回から10回、やっていただくだけで、みなさんの毎日が変わります!

正しい呼吸法を続けるだけで「毎日が変わりますよ」という力強いお言葉をいただきましたね。まずは基本のトレーニングである呼吸法、是非試してみてください。

考えてみると、ピラティスもヨガも呼吸をコントロールするというワークが必ずありますよね。体幹をケアするには正しい呼吸が必要不可欠なんですね。

私たちは起きている時も寝ている時も必ず呼吸をしているのですが、区切って呼吸したり、意識して呼吸することが少ないと思います。

このトレーニングは朝起きてからすぐにできるし、お仕事の休憩時間にもできますよね。さぁ、みなさんの毎日に取り入れてみてはいかがでしょうか。