流行中の新型コロナウイルスは、人々の文化も変えてしまうかもしれません。
日本では、非常事態宣言が出されて、東京都では大勢の感染者が報告される状況が続いています(2020年4月12日現在)。
外食産業が経済的なダメージを受けている中、食事の宅配サービスは右肩上がりになるなど、店舗で飲食するのでなく、宅配利用する人が増えつつあります。
極力、人との接触を避けながら、外食サービスを使えるというメリットがあるからです。
今回は、テイクアウトのメリットや、感染を予防する方法などについて見ていきましょう。
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新型コロナウィルスの状況は?感染症が起こる要因について
現在も新型コロナの患者が増え続けている中、緊急事態宣言が出されるなど。不安な状況が続いています。
東京都では都会で人が多いため、通勤などの外出時に人との接触が多いことも、感染を拡大する要因の一つと言えるでしょう。
そもそも感染症はなぜ起こるのでしょうか?
感染症が起こる要因
感染症が起こるのは、体内に侵入したウイルスや細菌、カビなどの微生物が増殖することが原因です。
接触感染、飛沫感染、飛沫核感染に分けられます。
例えば、飛沫感染では、インフルエンザや風邪にかかっている人が咳やくしゃみをすると周囲にウイルスを飛ばします。
それぞれ1回ずつしたと考えた場合、咳は約10万個、くしゃみは約200万個ウィルスを飛ばすことになります。
ただ、感染しても高熱などの症状が現れる人もいれば、無自覚のまま症状がない場合、知らない間に感染を広げることもあります。
今回の新型コロナはまさに、症状が起こらない人が無自覚のまま感染を広げてしまうという可能性があるので、不要不急の外出を控えてほしいという要請が出ています。
外食宅配やテイクアウトのメリットとは?
新型コロナの感染者が多いアメリカでは、拡大の予防策として、外食店舗はテイクアウトと宅配のみの対応がほとんどです。
コロンビア大学メイルマン公衆衛生大学院の博士は、外食で食品から新型コロナに感染するリスクは、今のところほとんど低いと語っています。
火で熱を通した食品が多く、この場合ウイルスは活性できないので、万が一口に入ってしまっても胃酸でウイルスを溶かしてしまうからです。
店舗では、常に衛生管理は徹底されている店が多いこともあるでしょう。
店側が宅配やテイクアウトをするメリットは、コストが低く抑えられることです。
日本では、外食産業を助けるために、ある企業がアプリを使って、外食店舗の宅配利用と顧客を繋ぐサービスも展開されています。
サービスではパソコンや携帯を使い、注文から支払いまでが完了できて、商品の取り置きも可能で、人との接触を最小限にして宅配を利用できます。
現在、テイクアウトが可能かリアルタイムで分かるので、客側にとっても便利です。キャッシュレスにも対応しているため、現金硬貨に触れる必要もなくなります。
新型コロナ予防で、失われつつある文化習慣とは?
文化習慣としてコミュニケーションの方法として、相手への敬意を込めて握手を交わしていましたが、新型コロナでの感染防止のために握手をしなくなっています。
<参考文献>
Hands in Cont(r)act: The Resiliency of Business Handshakes in Pandemic Culture
海外では、挨拶する時にハグやキスをするのが当たり前の国も多く、衛生上国の機関から感染予防のために控えるようにという呼びかけが高まっています。
カナダでは、握手の代わりに肘を使って軽くぶつけ合うという方法が取られているようです。
また、中国などでは、お互いの足を軽くぶつけ合う方法で挨拶の代わりとして対応しているようですね。
日本人同士では、頻繁に握手やハグ、キスを恋人以外で行う人は少ないので、あまり馴染みがないかもしれません。
外国人にとっては、相手との距離を近づける有効な手段の一つでもあるため、新型コロナにより文化的な習慣までもが制限されてしまうという歴史的な事態が起こっているのです。
新型コロナウイルス予防策3選!
以下では、当たり前に見えて実はできていない人も多い、新型コロナの対策を3つに分けて見ていきましょう。
外出したら顔を手で触らないなど、ウイルスが付着しても体内に入れない工夫が大切です。
特に、マスクの使い方を正しく行うことで、症状が出ていない人からの感染を防ぐことにも繋がるでしょう。
手を洗う&アルコール消毒をする
外出からの帰宅後や食事前など、こまめに手を洗うことやアルコール消毒をすることで、皮膚などからのウイルスの接触感染を防げます。
例えば、家のドアノブや明かりのスイッチ、便座、手などにもしもウイルスが付着していた場合、それらを触った手で、食品や顔に触れてしまうと感染する場合があります。
また、自分が住んでいる住居空間を綺麗で清潔に保つことも大切です。
飛沫核感染では、咳やくしゃみで空気中のウイルスやホコリにくっつき、広い範囲に広がることを言います。
休みの日は適度に窓を開けることを意識して、特に起床時には、部屋を5〜10分ほど換気をして寝ている間にこもった空気を入れ替えましょう。
マスクをつける
他人や自分のくしゃみや咳などの飛沫感染を予防するために付けます。
マスクをつける際は、鼻から顎が隠れるまでしっかり覆い、肌との隙間がないようにするため、鼻に当たる上部分は折り目をつけてください。
たまに、マスクで口だけを塞ぎ鼻が見えていたり、顎を隠していない人がいますが、予防が半減します。
マスクの正しい付け方
厚生労働省のサイトでマスクの正しい付け方について記載があります。
出典:政府インターネットテレビ
1、マスクを着ける前にしっかりと手洗いを行う
2、マスクを鼻の形に合わせて隙間を防ぐ
3、マスクを下に伸ばし、顔にフィットさせる
鼻を出したり、口元が出ていると予防にならないので、しっかり装着してください。
また、マスクを捨てる場合もビニール袋に入れて、口を閉じて捨ててください。
市販マスクが入手困難な場合
サイズが大きい場合、紐を結んで調節しましょう。
とは言っても、新型コロナによるマスク不足のため、手に入らないかもしれません。
そんな時は、自宅にある身近なキッチンペーパー、100均で売っている髪留めのゴム、マスキングテープを使うと、約5分で簡単に手作り使い捨てマスクを作れます。
生活習慣を整える
部屋が汚かったり、空気を換気しなかったりするのも体に良くありません。
また、食事の栄養価が偏ることや起床時間などが不規則になると、免疫力が低くなってしまいます。
睡眠時間を最低でも7時間以上しっかり取りましょう。
家事や散歩、軽いストレッチやヨガなどの運動も大事です。
例えば、ストレス発散にお笑い動画を見てたくさん笑うことで、NK(ナチュラルキラー)細胞という免疫細胞が活性化されて、健康維持に繋がることも分かっています。
改めてまとめると、「部屋の清潔さ」「食事の栄養バランス」「早寝早起きの規則正しい生活」「適度な運動」「笑い」で、生活習慣を整えましょう。
まとめ
新型コロナによる影響について見てきましたが、海外では文化習慣である握手が消えつつあること、外食産業では宅配やテイクアウトが注目されています。
感染を広げない対策は、経済や文化など、人間の行動にも変化を及ぼしているようですね。
予防するためには、「手洗いと消毒」「マスクをつける」「生活習慣を整える」ことが大切です。
飛沫感染を防ぐことに繋がるマスクですが、意外に正しくマスクをつけれていない人もいるので、
改めて確認してみてください。
<参考記事>
テイクアウトの食品から新型コロナウイルスに感染するリスクは?