同じ年代でありながら、いつまでも若く見える人もいれば、年齢以上に老けて見える人もいます。老化は仕方ないと思いつつ、やはり人は若く見られた方が嬉しく感じるものです。

この記事では老けやすい人の特徴や原因、また若く見せるための悪習慣改善方法などについて紹介します。自分の悪い習慣に気付き、気をつけていけば印象も変えられるのではないでしょうか?

 

見た目の印象はテロメアがカギを握る

 

老けて見られる原因としてまずテロメアの減少が挙げられますが、そこには普段の生活習慣が大きく関係しています。例えば人の体を作る上で大切な食事に関しては、暴飲暴食を繰り返す人は老化を早めます。忙しさを理由にインスタント食品やジャンクフードで簡単に食事を済ませる人もいますが、野菜の摂取量が少なくなるため抗酸化力も弱くなってしまいます。

また無駄に油の摂取量が多くなるので、動脈硬化など恐い病気を発症させるリスクも高めます。

若い頃のように無茶な食べ方をしても大丈夫と自信を持っていても、実は体の中では悲鳴を上げている状態なのです。

同様に睡眠時間もテロメアに大きな影響をもたらします。睡眠不足が続くと体内時計のリズムが狂い、細胞分裂が起こりやすくなる結果、テロメアが短くなってしまいます。いつも7時間ほど睡眠時間が確保出来ている人は長生きで、睡眠時間が短い人ほど死亡率が高くなるという報告もあり、慢性的な睡眠不足は見た目が劣化するだけではなく、健康面でも深刻な問題に繋がるのです。その他には喫煙や紫外線暴露、運動不足、ストレスなどもテロメア減少の原因に挙げられます。

また普段の何気ない癖も実年齢より老けた印象に見られる要因となります。

上目づかいで物をみる、目を見開くと眉が上がる、見えにくい時に目を細める、頬杖をつく、気が付いたと時はいつも口角が下がっている、口呼吸が習慣化しているといったものが悪い癖の具体例です。

これらは人から指摘されない限り、なかなか自分では気づかないものです。

食事や睡眠などしっかり気を使っているつもりでも周りから老けてみられるのは、実は悪い癖が影響しているかもしれません。

関連記事:老化とは何か?定義や原因、症状について解説

 

テロメアに関してもっと詳しく知りたいという方は、アメリカの生物学者であり、2009年にノーベル生理学、医学賞を受賞したエリザベス・H・ブラックバーン著書の 細胞から若返る! テロメア・エフェクト 健康長寿のための最強プログラム を読まれることをお勧めいたします。

若返りを目指すなら普段の生活を見直そう

 

見た目の印象はテロメアが大きく関係しているとわかっている以上、テロメアの減少が抑えられるよう生活習慣を見直す事が大切です。まずは食生活改善ですが、10代20代の頃と同じような食事はNGです。

肉ばかりだけではなく週に何日かは魚料理も取り入れる、食べ過ぎを防ぐために最初にサラダなど野菜料理から食べ始める、主食の穀類は米なら玄米や分づき米、パン食は全粒粉のものやライ麦パンなど精製度の低いものを選ぶといった事も有効です。

また健康意識が強い人ほど陥りやすい失敗が、食事の組み合わせが偏ってしまう事です。肌に良いからとスムージーや豆乳、ヨーグルトなどを取り入れるのは良いですが、そればかりを集中的に食べても意味がありません。

実は糖質を摂り過ぎていたり、体を冷やす事で逆に太りやすい体質になっている事もあります。例えば朝食なら、ご飯と野菜たっぷりのお味噌汁、納豆という組み合わせは栄養面でも理想的な組み合わせです。

特に味噌や納豆など発酵食品には、アミノ酸やビタミンEなど肌の老化を防ぐ栄養素も含まれているので若返り効果も期待出来ます。

食事内容とともに大事なのが食事にかける時間です。普段からあまり噛まず、飲み物で流し込むようにして食べていると肥満に繋がり、それが老け見えの一因にもなります。

しっかりよく噛むコツは、柔らかいものばかりではなく、歯ごたえのある食材を献立に取り入れる事、最初から大容量の飲み物をセッティングしない事です。食事をする時は水分を欠かせないという人も多いですが、しっかり噛めば唾液もたくさん分泌されるので水分も必要ありません。

よく噛むようになると食事の量が少なくなっても満足できるようになり、肥満抑制にも効果があるのです。

睡眠改善は睡眠時間を多くとる事も必要ですが、質の良い睡眠も意識しなければなりません。

早い時間帯に寝ても、度々目を覚ましていてはしっかり寝たという感覚は得られません。寝る前にカフェインを取らない、スマートフォンやパソコンを見ないようにするのは鉄則で、ジョギングなど適度な運動を取り入れる事もポイントです。程よく体が疲れ、良いストレス発散にもなるので、寝る前にクヨクヨと悩んだり考える事も無くなります。

意外なところでは、「より多くの子どもを産んだ女性は、子どもの数が少ない女性よりもテロメアが長い」といった研究発表もあります。子供をたくさん産んでいる女性は劣化が早いイメージが持たれがちですが、子どもが多い女性は、エストロゲンに含まれるエストラジオールによって、テロメアが長く保たれている可能性があるのです。

エストラジオールは妊娠中に分泌が活発になるため、妊娠して若返りを目指すという方法も有効かもしれません。

関連記事:老化を止めることができるのか?Aging HallmarksとNMNの関連性

少しずつ変える気持ちでコツコツと努力しよう

長寿

テロメアを維持させるためには、普段からコツコツと地道に努力するしかありません。食生活を見直した、睡眠時間を増やしたからといって、すぐに効果が期待出来る訳ではないのです。変化が無くても少しずつ変わっているはずと思って続けていく事が大事です。

また何気ない癖を無くすのも簡単ではありません。癖を治すためには頻繁に自分に意識させる事が大切で、目につく場所に鏡を置いておくというのも一つの方法です。

 

■参考記事
テロメアテスト

執筆

LIFE IS LONG JOURNAL編集部

 

LIFE IS LONG JOURNAL編集部。 ”LIFE IS LONG JOURNAL”は「人生100年時代」を迎え、すべての人が自分らしく充実した人生を歩んでいくための「健康寿命」を伸ばすために役立つ情報を発信するメディアです。

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