ニュートラシューティカルという言葉をご存知でしょうか。

ニュートラシューティカルは食品と飲料をまとめた呼び方ですが、普通の食品や飲料ではありません。

人々の健康維持に有用な科学的根拠※1がある食品や飲料を、ニュートラシューティカルといいます。

 

長生きしたい、でも寝たきりは嫌ですよね。

人生を終える直前まで元気でいたい、とおもいませんか?

 

ニュートラシューティカルの摂取は健康寿命を長くする助けになるので、プロダクティブ・エイジング※2が実現しやすくなります。

プロダクティブ・エイジングが実現し、肉体的、精神的、社会的にも満たされた時間が長くなると、人生の幸福度もさらに高まりますよね。

 

このページでは、ニュートラシューティカルが健康寿命を延ばす理由について解説しています。

ピンピンコロリ※3が理想の方々、フレイル※4になりたくない方々にとって、ニュートラシューティカルが健康寿命を延ばすきっかけとなってくれたら幸いです。

 

※1科学的根拠:エビデンスや裏付け、証拠ともいわれます。医学の分野では、人に対する実験(臨床実験)の結果が科学的根拠です。

※2プロダクティブエイジング:すべての人が、歳を重ねることを前向きに捉え、自分らしい人生を全うすること。

※3ピンピンコロリ:病気に苦しまず、寝たきりにもならず、亡くなる直前まで元気でいること。

※4フレイル:健康な状態と要介護状態の間の期間。

 

健康寿命を延ばし、自分らしい人生へ

 

健康寿命の定義は、健康上の問題で日常生活が制限されずに生活できる期間です。

 

つまり、病気やフレイルにならない期間。

 

たとえば、病気やフレイルになっても自由な活動ができるでしょうか?

病気を治療するとしても、治療には時間が必要です。

治療期間中、やりたいことをやっても、本来のパフォーマンスがだせず、効率が落ちてしまいます。

そうならないため、健康寿命を長くしましょう。

 

<参考>

健康日本21(第二次) 各目標項目の進捗状況について(厚生労働省)

「健康寿命」を延ばすために役立つ情報を発信するメディア LIFE IS LONG JOURNALをリリース(NOMON)

 

 

ニュートラシューティカルの抗老化と病気の予防が、科学的に証明されはじめている

ニュートラシューティカルは食品や飲料です。

魔法やオカルトではありません。

科学的な研究により、 病気の予防や抗老化1があると考えられいる食品と飲料です。

 

たとえば、病気の予防が期待できるニュートラシューティカルに、フコキサンチンとワサビスルフィニル2があります。

フコキサンチンはわかめに含まれ、ガンの予防が期待されている食品。

 ワサビスルフィニルはワサビから抽出し、ガンやアレルギーを抑制し、血流改善へつながると考えられています。

 抗老化のサポートとして期待されているのはNMN3があり、野菜や牛乳に含まれています。

 

わかめやワサビ、野菜と牛乳など、馴染みの食品ばかりですよね。

 

抗老化や病気の予防につなげるため、ニュートラシューティカルを食生活へ取りいれてみませんか?

 

 

※1抗老化:老化をおそくすること。アンチエイジングともいわれます。

※2ワサビスルフィニル:ワサビの根茎に少しだけあります。ワサビの根茎をすりつぶし、辛味成分を除去したものです。ワサビスルフィニルは金印の登録商標です

※3NMN:ニコチンアミドモノヌクレオチドの略。

 

<参考>

Nanogels loaded with marine pigments kill colon cancer cells(nature india)

わさび機能性研究所(金印わさび)

金印「ワサビスルフィニル」 わさび成分で届出目指す(健康産業流通新聞)

世界初 抗老化候補物質NMNを、 ヒトに安全に投与できることが明らかに(慶応義塾大学)

 

 

ニュートラシューティカルとは人々の健康維持に有用である科学的根拠を持つ食品、飲料の総称

 

1989年米国でStephen L. DeFelice博士が、人々の健康維持に有用である科学的根拠※1を持つ食品、飲料の総称としてニュートラシューティカルを発表しました。

彼の発表によって、ニュートラシューティカルは英国の辞典に掲載されています。

 

ニュートラシューティカルは食品、飲料と定義されていますが、食品の一部である錠剤やカプセルも含みます。

 

錠剤やカプセルというと、サプリメントをイメージしませんか。

 

結論、すべてのサプリメントがニュートラシューティカルではありません。

一部のサプリメントがニュートラシューティカルです。

理由は科学的根拠。

 

たとえば、ニュートラシューティカルでないものは、一部の美容系サプリメントと性の悩みに関するサプリメントで、科学的根拠を持っているとはいえません。

論文の数がたりなかったり、論文が存在していなかったりするからです。

一部のビタミンでさえも、野菜などの食材から摂取したときの効果は証明されていますが、サプリメントにすると効果を証明できていません。

 

科学的根拠を持ち、ニュートラシューティカルであるサプリメントにNMNや6-MSITC※1があります。

 

ニュートラシューティカルは、科学的根拠を持つのが前提なので、健康寿命が延びることへ直結しやすいです。

 

※16-MSITC:ワサビスルフィニルを構成している大部分の成分。6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオアネートの略。

 

<参考>

An Interview with Dr. Stephen DeFelice(Nutraceuticals World)

科学的根拠に基づく医療(国立がん研究センター がん情報サービス)

 

 

 

NMNで抗老化、わさびスルフォラファンは病気の予防

健康寿命を延ばすためとはいえ、ニュートラシューティカルが含まれる食品ばかり意識し、そればかり食べるのは大変ですよね。

大変だと続けにくく、生活習慣にできません。

ニュートラシューティカルは生活習慣にしないと、健康寿命の延長へつながりにくいです。

 

錠剤やカプセルのサプリメントは飲むだけなので、続けやすく生活習慣になりやすいですよね。

 

この項目では、生活習慣になりやすいニュートラシューティカルのサプリメントとして、NMNと6-MSITCを紹介します。

 

若返りの薬といわれる、NMN

 

なぜ、NMNの摂取が抗老化へつながるのでしょう。

理由は、NMNが身体でサーチュイン酵素のスイッチをオンにするからです。

 

サーチュイン酵素は老化をおさえる役割があります。

何も合図がないとき、サーチュイン酵素はねむったまま、車で言えばアイドリング状態です。一方でサーチュイン酵素はNADによって活性化、エンジン全開になります。

詳しくいえば、NMNがサーチュイン酵素をつくらせる合図ではありません。

NMNが化学反応でNAD※2となり、NADが合図になります。

NMNの摂取が合図となって、サーチュイン酵素が活性化されるのです。

 

それならば、NADをサプリメントにした方が早いと思いませんか?

 

しかし、NADをサプリメントとして飲んでも、合図にならないのです。

もともと身体の中にあったNMNがNADにならないと合図とはなりません。

たとえるなら、新参者は信用されない現象とにています。

たたきあげの社員の命令でないと、設計図からつくる気持ちになれない職人をイメージしてみてください。

 

以上の理由でNADではなく、NMNをサプリメントの形にしています。

NMNをサプリメントとするのが、身体が抗老化へむかう近道と考えられます。

 

 

※1DNA:タンパク質の設計図がたくさん存在するところ。

※2NAD:ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの略。NMNを元につくられる物質。

 

 

わさびスルフォラファンの抗酸化作用

 

わさびスルフォラファンは生活習慣病、ガン、心神経疾患の予防や抗老化をサポートすると考えられています。

酸化ストレスを軽減するのが理由です。

 

酸化ストレスは、私達が生活するうえで避けられません。

たとえば、飲酒、排気ガスを吸う、紫外線を浴びる、激しい運動で酸化ストレスにさらされます。

酸化ストレスが蓄積すると、ガン、心神経疾患、生活習慣病へまっしぐら。

つまり、酸化ストレスを軽減できれば、病気の予防につながります。

 

近年、マウスを用いた研究により、わさびスルフォラファンの抗酸化作用1によって脳神経細胞をよみがえらせ、認知機能の回復やアルツハイマーに効果が見えたとの報告もあります。

 

わさびスルフィラファンはワサビから抽出するワサビスルフィニルをサプリメントの形にしたものです。

ワサビの辛味成分は除去されているので、ワサビが苦手な人も継続した習慣にできそうですよね。

 

※1抗酸化作用:酸化ストレスを軽くする、またはなくすこと。

 

<参考>

未来の風景を変えるかもしれないNMNのこと(NOMON)

日本古来の薬草、ワサビがもたらすスゴイ効果(NOMON)

血液中を巡っているNAD合成系酵素eNAMPTが、哺乳類の老化と寿命を制御していることを解明―新しい抗老化方法論の開発に期待―(国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 )

 

 

プロダクティブ・エイジングへ向かって、今日からはじめてみませんか?

 

ニュートラシューティカルは、健康寿命へ注目が高まるほど、どんどん新しいものが開発されていくでしょう。

 

長生きといっても、心臓が動いていればいいと考える人はすくないですよね。

人生を終える瞬間まで、自分らしく健康でいるのが理想。

そのために、生活の一部へニュートラシューティカルを取りいれてみるのはいかがでしょうか。

執筆

take1009

 

某医科大学、実験職員。 リサーチをし知識欲を満たすのが大好きライターです。 得意分野は腸内細菌、免疫学、感染症など。 現在も実験職員を10年以上継続中です。 実験する背景として医学の知識が必要なので、常に勉強しています。 読者様の悩みやニーズを医学の知識で解決することを目指し、日々奮闘中。 医学の知識をかみくだき、わかりやすく説明させていただきます。

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